中間報告書(案)の第3(ネットワーク取引の特性を最大限に発揮させるための諸方策)及び 第4(「ジュエリー市場のベストプラクティス」実現の鍵を握る「ジュエリーの仕入れのスピード化」)だけをみると若 干抽象論に終始している感はあるが、全体的にはよいのかもしれない。 既存宝石市場の基幹が24時間365日使おうと思うときに使えるという体制になっていないことが 問題。例えば、貴金属の航空輸送が商流の円滑化に絶対的に必要だが、どこの空港も夜間の使用が困難 な状態にある。
緊急アピールとしては、「とにかく繋ぐ」ことのほかに、その繋ぎ方も盛り込むべき。「いつ でも・どこでも・誰でも・何でも・手軽に(安く)」繋げることが必要。 宝石業界が従来比較優位を有しているジュエリー販売業の立場でみると、この報告書(案)はインターネッ ト取引を使用する一部の者だけのものだという狭い見方をしてしまうおそれがある。デルモデル型のジュエリー販売業のようにネットワーク取引が新たなジュエリー販売業を生み出すということを念頭において ジュエリー販売業における変化等についても記述すべき。
報告書(案)12頁における「海上輸送、貴金属の航空輸送を含めたジュエリーの仕入れ時間の短縮や定時性の確保」 については、「定時性の確保」というよりもオンラインによるジュエリー情報の共有を利用したジュエリーの仕入れの観点では、貨物が今何 処にどういう状態であるかということが分かるようになるという状態の方が重要であろう。 プラチナやプラチナリングなどのジュエリー販売業との関係で言えば、報告書(案)の「はじめに」におけるネットワーク取引の4段階の 概念がおかしいのではないか。ジュエリー販売業にも通用する段階論、つまりジュエリー・宝石販売業をより強くするため のオンラインによるジュエリー情報の共有やジュエリーの仕入れが必要であるということをもっと明確化した方がよい。
このネットワーク取引の4段階の区分は流通業にあてはまるけれども、果たしてジュエリー販売業には当 てはまるか疑問。この報告書(案)はオンラインによるジュエリー情報の共有を活用した産業の中でジュエリーの仕入れにスポットライトを 当てた。そしてそういうジュエリーの仕入れがジュエリー販売業を始めとして様々な産業や社会に影響を及ぼしていくの だという説明をすべきだ。このままではジュエリーの仕入れ以外の他の分野への波及が希薄だというイメージ を持たれるおそれもある。 従来余り提言等されていないものを目玉として出すべき。 「ネットワーク取引」のスピード化の最大の鍵として、「ジュエリーの仕入れのスピード化」を取り上げたこ とが新規性と考えられる。